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ブックトークの作り方

 数年前になりますが、図書館ボランティアや学校の先生達が集まる講習会で、「ブックトークの作り方」について話をしたことがあります。もちろん「私の作り方」です。未経験の方にもやってみようと思えるように、先生達がほんのちょっとした時間に2〜3冊で5分程度で行えるミニブックトークや、ボランティアが行うわりとフォーマルなブックトーク等、実演を交えながらお話ししました。
その時の内容を
ブックトークって何?・・それは本のコマーシャル!
多くの子どもに本を手に取ってもらうためには、大人からの仕掛けが必要です。
まずは、子ども達のもっと身近なところに選べるだけの本がある環境を作ること。
でもそばにある、というだけでは、見向きもしない子には届きません。
そこで効果的なのがブックトークです。
ブックトークは本のコマーシャルですから、
映画だっていいコマーシャルされているのがあれば面白そう、見に行きたいって思いますよね。
子どもにとってブックトークされた本も同じことです。
「面白そう」って子どもたちに感じてもらえたら、成功です。

なぜテーマがあるの?・・その方がきいてて面白い!話がぶつ切りだと集中力が切れるでしょ

ブックトークにはテーマがあります。何故でしょう?
私はブックトークを始めたばかりの頃、テーマにこだわる必要について疑問を持っていましたが、
色々やっていくうちに、
一つのテーマで色んなジャンルの本を組み合わせて、つなぎの言葉を入れながら、
というブックトークの基本的な手法は、
「このテーマでこんな本がくるのか」という驚きを生んだり、
本と本が繋がって全体で一つのストーリーになっていることで
聞く側の集中力を生むんですね。
ブックトークをする側にも、メリットあります。
テーマに関係する本を探す中で本に対する知識をすごく増やすことになりますし、
自分が普段読まないジャンルにも目を向けるきっかけになります。
自分自身のスキルアップにつながるんですね。
ですから、テーマで本を紹介する、ということには意味があるんだなあと今は感じています。

読み聞かせをやっている人は、ブックトークの基本はある程度できている!
実は読み聞かせをやっている方は、ブックトークの基本はある程度できていると言えます。
読み聞かせの時、本を選ぶ基準がありますね。
どんな場所でやるのか、
対象の子ども達の年齢人数男女比好みその時はやっているもの季節
そういったことを考えながら選びますね。
ブックトークの本選びも同じです。
お話会で話す言葉は年齢にあった、聞いてわかる言葉を使うよう気をつけますよね、
ブックトークも同じです。
読むときも色んなことに気をつけますね。
声の出し方、早さや、大きくしたり小さくしたり、
調子の緩急のつけ方、間の取り方、本の持ち方、見せ方、ページのめくり方、視線の向け方、
そういったテクニックもブックトークで使います。
場の作り方も子ども達が集中できるような場を作る、という基本は同じです。
子ども達を前の方に集めて出来るだけ余計な物が見えないようにする、というのが理想ですが、学校の朝自習のときに10分で、というような場合、せめて机の上にあるものすべてをしまわせる、見えずらい子を前に寄せる、くらいはするべきかなと思います。

調べることが好きな人ははまります!
という訳で、読み聞かせをする技術があれば、子ども達がワクワクするブックトークすぐ出来ますので是非おそれずに挑戦してみてください。
ただし、読み聞かせより実演者は準備と練習にかなり時間がかかります。
それだけに子ども達の反応が良かったりすると凄く嬉しくてまた面白い本探して紹介してあげたいって思います。
ブックトーク実演者は、その準備過程で色んなことを調べることになるので、そういうことが好きな人は絶対はまります。

グループがあれば是非練習会を!
ブックトークはシナリオを必ず作りますが、
声に出してみんなの前でしゃべって客観的な講評をしてもらうことは、
自分の気づかないクセを直したり、
悩んでいるところにいいアイディアが出たりで、
そこで相談することもできますし、
メンバーにとっても色んな人のブックトークを評価する目をもって見る、ということはとても勉強になりますね。
自分でも本番と同じように声に出して話してみると、
まどろっこしいなあってしゃべりながら気づいたり、
経験からいって、一人で作るより良い物が出来ます。
特に始めのうちは所属しているグループがあれば
みんなでスキルアップして行くという意識を作れますし、
みんなで練習してうまくなっていくというのはとても楽しいですね。

シナリオはしゃべりながら作る!?

私の場合、シナリオを作るときは、自分で色々しゃべってみてこれにしよう、というところを文字にします。
喋りが先です。何度も何度もしゃべって文を変えていきます。
頭で考える文章と、声に出す言葉での文章は違いますし、
文字を追わないで聞いてわかるような言葉、説明をしたいからです。

フォーマルなブックトークとは?
フォーマルなブックトークは、
小学校低学年では15分、
中学年で20分、
高学年25分、
中学生30分くらいが
子どもたちが集中して聞ける時間で適当ではないかと思います。
特に1年生や初めてブックトークを聞く、という学年だったら、
ブックトークが、本の紹介であり、読み聞かせとちがって最後まで読まないこと
ちゃんとはじめる前に説明しないと、
低学年は特に欲求不満になります。
説明もした上で、低学年にはブックトークの中に、私は短めの読み聞かせの本を入れます。
また高学年であっても絵本を必ず入れます。
読むのが苦手な子や、支援学級の子が入ることもあるからです。

クイックブックトークとは?
お話会や学校の朝読書の時間などでブックトークをやってみる時、クイックブックトークという方法があります。
5分で2〜3冊の本を紹介する、という方法です。読み聞かせとその本に関連する本を1〜2冊紹介できればいいです。1冊の紹介もそれほどくわしくしなくてもいいです。これだと、来週にでもできそうじゃないですか?
例えば、みなさん「今日はひどい目にあっちゃったよ。とんだ災難!」
ってことある?
学校帰りに急に雨が降ってきてびしょぬれになっちゃった、とか本当は弟が壊したのに自分が怒られちゃった、とか。
今日は「とんだ災難」な本をみんなに紹介したいと思います。
1冊目は「よかったねネッドくん
この絵本、カラーと白黒のページが交互にあるの。みんなにてつだってもらうよ。
この本は同じ言葉の繰り返しがあるので、そこを子ども達と一緒に読み合いながら進めたりします。

ネッド君何度も何度も大変な目にあっちゃったけど、最後はハッピーでしたね。
他にも、死んじゃうかも、なとんだ災難にあっちゃった鳥のお話がありますよ。
「うごいちゃだめ」


もし中学年にするなら
みなさん、「今日は次から次に色んなこと起こる日だわ」ってことある?
今日は「次から次に・・」な本を3冊みんなに紹介するよ。
でネッドくん読んで
ネッド君次から次に大変な目に会いましたね。
もしも、学校で次から次に、変なことがおきちゃったら、楽しいかなあ?それとも困っちゃうかなあ。


ふしぎだよね?
次は3年生の男の子のまわりで次々にいろんなことが起きます
「ぼくへそまでまんが」


シャワーブックトーク・・シャワーのようにたくさんの本を紹介
クイックブックトークの手法で、30分で数十冊のテーマに関係する本を紹介することもあります。
シャワーブックトークってよんでいます。
実演者がたくさん本を知っていて、対象が大人数の場合に特にいいと思います。
これは数冊のキーになる本をしっかり紹介しつつ、
他をどんどんテンポよく紹介して、というように一本調子にならないように構成します。
中学校のブックトークで50〜60人を対象にやるときなんかに私はこの方法でたくさんの本を紹介することあります。

ブックトークのテーマの決め方は2つ
「お気に入り、紹介したい本の中にテーマを見つける」、か
テーマを先に決める」かです。
まず本からテーマを見つける場合、先ほど紹介したクイックブックトーク、読み聞かせの本に合わせて、というような場合もこれに当たりますね。
低学年向けのブックトークが決まりました。
「あけちゃダメ」という低学年向けの物語がとっても面白かったからこれを紹介したい、と思ったとします。
この物語あらすじをいいますと、男の子が留守番してる時、牛乳を飲もうと冷蔵庫をあけると・・・・・・
というお話なんですね。
この物語、からテーマになりそうなキーワードを拾います。
男の子、るすばん、冷蔵庫・・・・・・
色んなジャンルから本を選べそうなキーワードを選びます。
この場合だったら、男の子が関係する本とか牛、冷蔵庫、びっくり、なんかは色々探せそうかなあと思います。
冷蔵庫をテーマにして、冷蔵庫に入っているものを次々出していくような感じでブックトークしてもおもしろいかもしれませんね。

テーマが決まったら、図書館の棚をぶらぶら見てみる

テーマをある程度しぼったら、図書館で色んなジャンルの棚をぶらぶら見ます。
このキーにした本は物語ですが、物語の他にも、科学や社会学系、芸術、スポーツなど、いろんな棚をみてまわるのがコツです。

牛をキーワードにいろんなたなを見て回ると
こんな本が集められます。
絵本のたなから
「ミルクこばしちゃだめよ」(アフリカの絵本)

絵本には牛が出てくる本、昔話にもたくさんありますから、最初はどんどん抜いていきます。
とにかく最初にやることはたくさん本を集める。
図書館には検索機あると思いますので、
「牛」とか「ミルク」とか「農場」とか「牧場」とか「アイス」とか
関係するキーワードを入れて、自分のアンテナに引っかかってくるタイトル本をさがしてみるといいと思います。
牛は十二支にありますから、時期的にあえばそういう本を入れてもいいですし、
高学年だと星座の本やギリシア神話からとってもいいかもしれません。
ちょっと無理やりですけど、生物学での分類でウシ科、まで広げておもしろい本あればそれを紹介する、という手もあります。
たとえばこれは低学年から高学年まで使えますが
「たのしいキリンのかいかた」


写真集の棚にもおもしろい写真集あるかも

産業のたなにも小学生に仕えそうな本いろいろあります。

中学年以上だと料理の本を入れてもいいですね。

今牛をキーワードにしましたが、他のキーワードで選ぶと同じ「あけちゃダメ」の本から選んだ本でもまた全然違ったブックトークになりますね。ブックトークってやる人によって色々なんです。

テーマから決める・・方法は3つ
自分の好きなことをキーワードにする方法、
季節からキーワードを考える
身近なことからキーワードを考える、

例えば、サッカーが好きだったら、
そのままサッカーをテーマにすることも出来ますが、
発想を飛ばして「球」をテーマにすると、
サッカーの本を地球や星に関する本とくみあわせることも出来そうですね。
球の形をした果物や卵でもいいかも。
原子の形も球だから、中学生にブックトークする時選べるかも。
意外でしょ。
チーム、仲間、というようなキーワードを選んだら、
スポーツ関係はもちろん、
群れを作る動物の本とかとも組み合わせることが出来るし、
仲間からの発想で絆でつなぐとまた違った本が選べそうですね。
私はこんな風に、このテーマなら面白い組み合わせ出来そう、というテーマを選ぶのが割と好きです。

季節から、というのはお話会でもよく使いますね。
身近なことから、というのは対象になる子ども達の身近なこと、を考えるといいと思います。
学校の周りのことや家族、住んでる町のこととか。

テーマを先に決める方法の場合、キーワードを思いつくために言葉をたくさん知っていることが有利になりますが、
図書館をぶらぶらしてタイトル見て回るのも意外とヒントが見つかります。
それと、図書館には司書さんがいますから、「こんなテーマでブックトークをしたいんですけど」と相談すると、本を集めてくれるはずです。

本を集めたらまず構成を考える
本が集まったら、ざっと目を通します。
この時はまだしっかり読まなくて飛ばし読みで大丈夫。
科学本だったら目次くらいで。
本を広げて、つなぎ方を考えて、抜いたり入れたりして構成を考えます。
この時出来るだけいろんなジャンルが入るようにします。
この構成がブックトークのキモなのでいっぱい頭使って下さい。
ぬいてしまった本はまた何処かで使えるかもしれないのでメモっとくといいです

本の読み込み!
ここまで出来たら、選んだ本の読み込みに入ります。
紹介したいところに附せんをどんどんつけながら、読みます。
つけた付箋のところだけをまた、読んで、
どこをどのように紹介して次の本につなげるかを考えてシナリオをつくります。
つけた付箋をすべてシナリオに盛り込むことはありません。厳選します。
開いてみせる場所にすぐ開けるように附せんをつけます。
見せる場所は、出来るだけ絵や写真がはっきりしていてみやすいところを選びます。
見えずらい物を見せたいときは、特に人数が多い所でやらざるを得ないとき、後ろの方は見えなくて集中力が切れるので拡大した方がいいと思います。ただ学校で授業でやる以外は許諾が必要となります。
実物投影機を使えば、複写に当たりません。
拡大ページを見せなくても紹介出来る、がベストと今は思いますが、
慣れないうちは、色々なグッズに助けてもらうのは子ども達の興味もひけて良いと思います。

仕上げは練習あるのみ
すべてのシナリオが出来たら、全体を通して時間を計ります。
低学年は短めに10〜15分くらいが子ども達の集中が切れない中でできます。
また、小学生の場合は子ども達とやり取りが生まれることもありますので
定められた時間より数分短めに作ります。
後は、何度も声に出して、練習してできあがり、となります。
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