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Top Page › ヤングアダルト/ライトノベル › 『天を掃け』黒川裕子
2019-11-25 (Mon)  19:59

『天を掃け』黒川裕子


☆☆☆+
内容紹介
「星を見つけるのが、おまえのやりたいこと?」
無言でうなずいたすばるに、駿馬は息を呑む。
「……わかんないけど、その夢、ハードル高すぎね? むずかしいんじゃないの」
「ハードルの高さは関係ない。あんたはむずかしかったからあきらめたのか? ……夢」
ビー玉みたいな目が駿馬を射貫く。浮かべた笑みは、挑発、いや、嘲笑だ。
駿馬はぽかんと口を開けた。
ジャブなしの右ストレート、またはロープに振らない三角飛びドロップキック。
――強烈。 (本文より)

短距離走者(スプリンター)として期待されながらも、走れなくなった駿馬(しゅま)は、たったひとりで小惑星探索にいどむすばると出会う。中学2年生の初夏の物語

主人公鏑木駿馬は5歳から13歳までプロの風景写真家の母と専業ライターの父に連れられてモンゴル、ウランバートルの郊外で伝統的なゲルで育てられたが日本での仕事をすることになった母に合わせて日本へ。
モンゴルでは愛馬のハルザンといつも走っていた。
親友のゲンちゃんは別れの時「日本に行ったらちゃんと走れよ。ちゃんとしたトラックでちゃんと練習しろ」と。
中学1年生で優勝候補と騒がれ出場した全国大会準決勝でゴールを前にアキレス腱断裂
八ヶ月後、二年生に進級、手術は成功したが、
精神的なショックでイップスと診断されそれを誰にも言えないまま陸上部に戻れないでいる。
そんな時に出会ったのが、同じ2年生のすばる。
すばるは、昔話に出てきそうな家にお婆さんと住んでいる。
両親が離婚して父と暮らしていたが、父が事故で死んでしまって、小天体ハンターだった父が学生時代に見つけた小惑星と10年後に父が再び見つけた小惑星、この二つが同じ小惑星だと信じて父が出した暫定軌道が正しければこの夏、りゅう座あたりの位置に現れるはず、それを捕まえることがすばるの目標。

すばるは星に関してのみ饒舌で駿馬の知らない言葉がどんどん出てくる。
沢山の機材を一人で運び、真剣に空を見るすばるに駿馬は何か熱いびりびりしたものを感じて、彼のことが気になってしょうがない。
怖くて夢を追いかけられなくなった駿馬と、ひたすらに夢を追いかけるすばる。

悪友鏡から「天文部員募集」のポスターをみて、駿馬が一緒だったらやるよと誘いが来て
募集していたのは究極の宙ガールになりたい3年仁科瑠生。
すばるも参加することとなり、校舎屋上に観測所を作ることを先生達に直談判。全面的なバックアップを勝ち取り、陸上部コーチのヨシワカの親戚やすばるの父の友人など大人達の協力で観測小屋が完成。
中学生には難しそうな目標に向ってでもみんなでがんがん進むって、とても楽しそう

鏡は親の期待の大きさに、夢中になれるものを持ってもしょうがないと思っていた少年。ところが天文に夢中になる3人に屈折した感情を抑えられない。
夢を追いかけるすばるや瑠生に、失敗を恐れ走れないでいた駿馬の心も「それでももう一度走りたい」という気持ちに

すばると駿馬がお互いを知って少しずつ友情を感じていく様子、
すばるの夢
モンゴルのゲンちゃんとのストレートな友情
ラストみんなの連携ですばるとすばるのお父さんの夢がつながるのが感動的


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最終更新日 : 2019-11-25

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