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Top Page › あ行の作家 › 『まち』小野寺史宣
2020-02-11 (Tue)  18:24

『まち』小野寺史宣


☆☆☆☆
内容紹介
人を守れる人間になれ――。
じいちゃんが、母が、父が、身をもって教えてくれたこと。
「村を出て、東京に行け」と祖父に背中を押され、東京で一人暮らしを始めた瞬一。
人と交わり、若者は強く優しく成長していく。

尾瀬ヶ原が広がる群馬県利根郡片品村で歩荷をしていた祖父に育てられた江藤瞬一。
高校卒業とともに上京し、引越の日雇いバイトをしながら荒川沿いのアパートに住んで四年になる。
かつて故郷で宿屋を営んでいた両親は小学三年生のときに火事で亡くなった。
二人の死は、自分のせいではないかという思いがずっと消えずにいる。
近頃は仕事終わりにバイト仲間と他愛のない話をしたり、
お隣の母子に頼まれて虫退治をしたり、町の人々に馴染みつつあった。
そんなある日、突然祖父が東京にやって来ると言い……。
ひとがつながり、まちができる。僕にもうひとつ、帰る場所ができた。

この作家の描く人の思いや人間関係の温かさが好き。
悲しみや辛い事を超えての強さや優しさも。

瞬一の人柄の良さ素朴さが、前の勤め先のコンビにでの受け入れられ方とか
引っ越し屋のバイト仲間とのやり取りや
アパートの人たちとの人間関係から見えて、
彼が高校卒業後、進学も就職もせずバイトで生活し続けることに
親心のような不安を抱きつつも、
彼だからこその周りの人たちとの関係の築き方にこちらの心もほっこりする。
浅間神社の富士塚の参拝で想うのは他の人の事ばかり
父と母、じいちゃん、バイト先の同僚万勇、会った事のない万勇の両親、隣に住む親子
さらに想い過ぎだと神社におわび
その帰り、隣部屋の子彩美ちゃんに頼まれて、部屋に入ってしまった蛾を退治するのだが、
うまく蛾を外に逃がすことが出来て思うのは
ベストの結果を出せてうれしい、富士塚に参拝したおかげかな
と、頼まれた事をして、うまくいったことに感謝するって、
なんて天使な青年!って思っちゃう。
何気ない人との関わりを大切にする事、その大事さが伝わってくる

「瞬一は、頼る側じゃなく、頼られる側になれ」と言うじいちゃんがいい。
泣ける 生き方や接し方に 孫を思う心に。

前本屋大賞2位の「ひと」のコロッケ屋がちらっとでてきたりして
「ひと」を読んだ人にはちょっと嬉しい。
どちらも主人公の青年が父母を亡くして、
人と交わりながら生きる中で
自分の道を見つけていく、という内容。


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最終更新日 : 2020-02-11

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