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『漂う子』丸山正樹


内容紹介
「デフ・ヴォイス」シリーズで話題の著者による傑作長篇!

「居所不明児童」――親などに連れられ所在が分からなくなってしまう子どもたち。
近年社会問題となっている「闇」を通して、「親と子」の在り方を問う物語。

ある日、一人の少女が失踪した。
恋人・祥子の教え子で、父親に連れられて姿を消した小学4年生の紗智。
彼女を探すことになった二村直は、少女の背後に広がる「居所不明児童」、
虐待や棄児、援助交際など、社会の闇を知ることになる――。
自分自身の結婚への迷いや、親になることへの不安、そしてそれまで目を背けていた過去に対峙し、やがて直はある決断を迫られる。

家族とは何か、親になるとはどういうことか、を問う物語。

解説:大塚真祐子(書店員)
「居所不明児童」が、2011年時点で約1500人もいたということ
その後顕在化して調査を行い所在が明らかになった児童がその数からはぶかれ少なくなっているとあとがきにあるが
国を挙げての調査に漏れる子ども達が今も一定数いるという事。その事実
児相の権限強化が進んでも今もニュースを賑わす子ども達の貧困や虐待による事件
この作者の書く物は、社会の負の部分、弱者となってしまう人々と社会について考えさせられる。

「行政が虐待を阻止するなんて、実はほとんど出来ないんです。子育てというのはある種、聖域です。。他人は立ち入れないんですよ。児相だけじゃない。学校や保健所、警察にしても同じです。DVはようやく最近になって警察沙汰になるケースも増えてきましたけど、子どもの虐待はまだまだです。」

閉ざされた世界で育つ子ども達。けれど時は彼らを大人にする。死に至らなければ。
どんな人生にできるのか。スタートがあまりにも不公平。

主人公の直は恋人に妊娠したと言われ動揺する
子どもは欲しくないとずっと思っていたからだ。
父親と似ている事がすごく嫌だと感じる
恋人の祥子は教師で、担任の子が父親とともに行方不明になった紗智という女の子を気にかけている
直は、紗智の行方を追い始める。

保護してもネカフェやファーストフードのある路上に戻ってしまう子ども達
発達障害や軽度の知的障害を抱える子もいる。
援助交際の相手を捜す少女達の面倒をみるシバリの存在。
違法でも最悪に向う防波堤になっている

どうしようもない現実に
重たい読書ではあったけど
親子のこととか、子を産むということとか
考えさせられる物語。
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