FC2ブログ

『花は散っても』坂井希久子


☆☆☆+
母親離れができない優柔不断な夫・要一郎との生活に見切りを付けるべく、家を出た 美佐。谷中で、着物のネットショップ「蔦や」を一人で切り盛りしている。ある日、 実家の蔵を整理していると、箪笥に大切にしまわれた、祖母・咲子のものにしては小 さすぎる銘仙を見つける。そして、謎の3冊のノートと、見たことのない美少女が 写った写真も……。
この少女はどこの誰で、祖母とはどのような関係だったのか? 銘仙の由来と共に興 味を持った美佐は、謎を解く鍵を探してノートを読み始める。
注文の多い料理小説集にあった坂井さんの時代物「色にいでにけり」がとてもよくて
その時に始めて読んだ作家さんだったので
この本が出た時、読みたいと思っていた

こちらは、昭和初期からの現代もので
わりと裕福な家で育つ二人の少女たちの物語と
その孫の物語

もうすぐ40の美佐は夫と別居中
ネット上でアンティークの着物のショップを経営している。
実家の蔵の片付けに行って引き取ってきた祖母の箪笥の抽斗が二重底になっていて
そこに隠されていたのがノート三冊
祖母の咲子が書いたもので一緒に美少女の写真が1枚。
その写真の少女が来ている着物も残されていて
着丈からも、大柄な祖母のものではない事は確か
写真の少女は誰?祖母との関係は?

美佐は、少しずつ祖母の書き記したノートを読み始める。

美佐と、咲子のパートが交互に語られる。

咲子が綴ったのは養女として引き取られた川端家で姉となった龍子への憧れ
その時代のまだきな臭い時代の空気から守られるミッションスクールに通う少女達の
可愛らしい、美しいもの、甘やかなものに憧れる、少女同士の恋愛
その頃の雑誌「少女の友」のような。
そして川端家の優しい優雅な日々

けれどやがて戦争が始まり、
贅沢なものは禁止され
学生達もが戦争へと向かうなか
ずっと一緒だと誓った二人の少女の運命は大きく狂いだす。

一方美佐の人生も、ままならない
義母に子どもをと圧力をかけられ
夫はかばってくれない
不妊治療をしても
心も身体も痛い事ばかり

龍子が頑だったなあ
咲子は一途で。
関連記事
スポンサーサイト



0 Comments