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『ルーミーとオリーブの特別な10か月』ジョーン・バウアー


☆☆☆
子犬ルーミーは愛と笑いを連れてやってきた

幼くして母と死に別れ、半年前に最愛の父も亡くした12歳の少女オリーブ。
会ってまもない異母姉のモーディと新しい生活を始めることになる。
「大きく暮らす」を合言葉に、幸せに暮らせる方法を姉と一緒に模索する新生活は、とまどうことも多いけれども、発見も多い。

そんなとき、犬好きが高じて盲導犬の子犬を育てることになる。


「うわあああああああああ」
子犬を見たとき思わず叫んでしまった。
そのかわいさったら、もうたまらない。
犬は、奇跡のようにすばらしいフワフワの毛の生きもの。

パピーウォーカーとしての10か月は、
めちゃくちゃ幸せな時間になるだろうか?


子犬ルミーの10か月の成長をオリーブの視点で追いながら、彼女自身の成長も描きだす。
オリーブ12歳。
2歳の時に母が交通事故で死んで父親と2人暮らしだったのに
今度は父親が癌で亡くなってしまう。
幸運だったのは、父の最初の結婚の時の娘モーディーがいたこと。
父の棚にモーディーの写真があったから、お姉さんがいるってことをオリーブは前から知っていた
モーディはオリーブより16歳年上でグラフィックデザイナーだ
モーディーとは父が亡くなる2週間前にあったばかりだから、姉妹になって間もない。
配管工だった父が亡くなった後、父のお客さんが破産して一年分の仕事の代金が支払われなくなったのが始まりで次々とお金の問題が持ち上がり、モーディーは自分の車を売り、家も売らなくてはいけなくなった。
モーディーは広告会社の仕事を見つけ、その会社のある町に2人で引っ越す事に。
親友とも別れて、知らない町へ
パニック障害も抱え、不安が一杯のオリーブが新たに姉と暮らす家はシェアハウス
キッチン、バスルーム、リビングルーム、ダイニングルーム、ポーチが共用
二つの部屋からなる狭い空間が個人で使える場所。
狭さにショックを受けるオリーブだがシェアハウスに住む人達は2人にとても優しい
家主のルル・ピアース、と姉妹のナイラ・ピアース
兎を飼っているおじいさんレスター・バーバンク
モーディーはオリーブにとってとても頼りになるお姉さんだ
モーディーの気持ちはとっても前向きで応援したくなる

わたしはね、生活を立てなおして、あなたのめんどうをちゃんと見て、いい仕事をして、お金をためたいの。(63)

この小説の主な登場人物たちは、みな何かしら問題を抱えているが人生に対してとても前向き
モーディの母親は父と別れてから、全ては父のせいと過去にとらわれたままでどうやらひどい鬱症状のようだし
モーディーの婚約者のロジャーは今回の事を良く思っていないらしい。
モーディーが結局思いっきり振ってくれてほんとに良かった。
自分の思いだけで、他の人の気持ちを思いやれない人って最低

モーディが務める会社は盲導犬センターの犬の訓練に関わっていて
それはセンターから連れてこられた子犬達をあたらしいものにトライさせるという仕事
そこでボランティアをしている13歳のジョーダンは視力に不安を抱えた少年だ。

ずっと犬を飼いたいと願っていたオリーブが、姉が務めた会社を通して盲導犬のパピーウォーカーとなり
子犬ルーミーとの日々が描かれる
意地悪な人もいるけれど
オリーブの周りには味方になってくれる人たちがたくさん。
それを感じて、成長していくオリーブ
オリーブの学校が始まって、日中面倒を見られなくなってからの
モーディーからのルーミー通信がとってもいい
読み手だってこれを読んだら可愛いルーミーを想像してワクワクする
この通信が大人気となって、転校生だというのにオリーブは学校で有名人となり
全校集会で盲導犬の子犬をそだてることについて、話をすることに

「わたしがみんなに伝えたいのは、一匹の子犬を育てることは、自分にとって特別な経験になるということです。その犬の一生のある時期に自分が関わった。その事実は永遠に消えることはありません。
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